よろこびの春。一年のはじまり
二十四節気【立春】

立春

こんにちは。暦生活の下滝です。
晴れた日の日差しにはあたたかさを感じられるようになってきましたが、風は冷たく、まだまだコートが手放せない今日この頃ですね。

春を迎える節分の行事も終わると、2月4日から18日までは二十四節気の「立春(りっしゅん)」がやってきます。

旧暦ではこの立春が“一年のはじまり”と考えられていたため、新茶の摘みとりが行われることで知られる「八十八夜」や、台風が来る可能性の高い日とされる「二百十日」はこの立春を起点に数えて88日目、210日目を指します。

立春

禅寺などでは立春の朝に「立春大吉」と書いた紙札を入口の柱や門に貼り付ける習慣があり、左右対称の縁起の良い文字が一年間の災難除けになるといわれています。

「春立つ」「春来る」とも呼ばれる時期ですが、正直まだ春なんて遠いのでは?という寒さが続きます。そんな一年で一番寒い頃だからこそ、ここから春が来るのだと考えられているそうです。

立春

立春後の寒さを表す季語には「余寒(よかん)」「春寒(はるさむ)」というものがあり、これは「春なのに寒い日だ」「春だけど冬の名残で寒さが残っているんだ」とあたたかな春の訪れを心待ちにしている言葉として知られています。

ちょっと強がりな気もしますが、「寒い!まだまだ冬だ」というよりも、「もう春だけど今日はちょっと寒いね」と言い換えるだけで、寒さに耐えられそうな気がしてきませんか?

そして立春後に最初に吹く南寄りの強い風は「春一番(はるいちばん)」と言われます。
由来は島の漁師たちが呼んだ風の名前だそうですが、気象情報でこの言葉を耳にすると、ついに春がきたのかとわくわくしてしまいますね。

立春

そんな春のはじめに吹く風に乗ってくるのは、甘い梅の香りでしょうか。梅は一年の中で最も早く花を咲かせることから「百花のさきがけ」と呼ばれています。丸い花びらが可愛らしい梅の花は、鮮やかな色で目を楽しませてくれます。温かな飲み物を手に梅まつりに出かけるのも素敵ですね。

咲き始めた梅の花の蜜を求めてやってくる鳥たちの姿も春の風物詩のひとつですが、立春の頃には鶯(うぐいす)が鳴きはじめます。

立春

尾を揺らして発する「ホーホケキョ」という風変わりで美しい鳴き声から、春の訪れを告げる鳥として「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれている鶯。人家の近くにもやって来るので、声を聴いたら、緑色に黒茶の混ざった鶯の姿を探してみてはいかがでしょうか。

立春

そして春の気配に芽吹き始める山菜も、この時季ならではの春の味を食卓に連れてきてくれます。

菜の花のおひたしやフキノトウの天ぷらなど、春の旬のものたちはほろ苦い独特の風味がありますが、苦みに血行促進や代謝促進などの効果があるといわれていて、冬に身体がためこんだ老廃物を出してくれる効果があるとか。

立春

少しずつ変わり始める風や自然の息吹を味わいながら、やってくる春の季節を楽しみましょう♪