【思い立った日、本日和。】
#大雪「コーヒー語辞典」

大雪

こんにちは。暦生活の下滝です。

二十四節気では「大雪(たいせつ)」と呼ばれるこの時期は、本格的な冬の到来。
寒さから逃れるために、温かい飲み物を自販機で買って手を温めたりすることにほのかな幸せを感じています。

ホットドリンクといえば一般的なのは、緑茶、紅茶、そしてコーヒーですよね。
自販機にも色々な種類のコーヒーがありますし、専門店に行くとさらに細分化されていて、その多様性には驚かされます。たまに詳しい淹れ方や種類を知っている人がいると、なんとなくカッコよく見えて憧れてしまったりということはありませんか?

今回ご紹介するのは、そんな「コーヒー」について簡単にかつ詳しく、かわいいイラストで教えてくれる「コーヒー語辞典:珈琲にまつわる言葉をイラストと豆知識でほっこり読み解く」をご紹介します。

大雪

 

ヤギのテンションが上がって発見!?

本書を読むまで知らなかったのですが、コーヒーの発見に至るまでのお話が冒頭にわかりやすく解説されています。
ヤギ飼いの少年が放牧していたヤギが、コーヒーの実を食べたために興奮して眠れなくなり、少年は心配になって牧師に相談します。そして二人が試しにその実を食べてみると元気が出たことから、秘薬として飲まれるようになったとか。

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その他にも、無実の罪で国を追放された僧侶が、小鳥がコーヒーの実を食べているのを発見し、力の湧く実として病人を治療したため罪を取り消されたといった説もあるそうです。
まるで現在の薬やエナジードリンクのように使われていた様子は興味深いですね。

その後、焙煎して砕いた豆を煮だして上澄みを飲む「トルココーヒー」が飲まれるようになり、静かに議論したい場所ではアルコールに変わって重宝されるようになりました。そうなってくると、次第に情報発信の場としてコーヒーを飲む場所が定着していき、コーヒーの人気はどんどん広がっていったそうです。

大雪

 

日本にやって来たコーヒー

日本にコーヒーが入ってきたのは18世紀頃で、長崎にオランダから持ち込まれたそうです。当初は上流階級の飲み物とされていて、鎖国のために輸入が途絶えたりもしましたが、明治時代の末頃からは一般家庭にも普及していき、多くの人に愛されるようになりました。日本最初の喫茶店は、トランプや囲碁をしながらコーヒーを飲むスタイルのもので、社交の場としてオープンしたとか。

苦いけれども頭がシャキッとするコーヒーはきっと紳士の方々のよきパートナーになったことでしょう。

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輸入直後には、独特の味に苦手意識を持つ人が多く流行しなかったそうですが、「遠山の金さん」で知られる遠山金四郎景元が愛飲したことが知られています。
他国では、フランスの思想家・文学者のルソーが死ぬ間際に「ああ、これでコーヒーカップを手にすることができなくなった」と言葉を遺したり、ドイツの政治家で鉄血宰相と言われたビスマルクもコーヒーが大好きだったそう。「コーヒーと愛は熱いときがいちばんである。」なんてドイツの言葉も紹介されています。

こうしたちょっと茶目っ気のあるマメ知識を含みながらも、エスプレッソのショット・ミルク量で変わる味や名前が紹介されていたり、普段飲んでいるコーヒーをちょっとしたコツで美味しく淹れられる方法などもしっかりと紹介されているので、隅々まで楽しく味わえる本になっています。

大雪

 

コーヒーを飲んで「占い」してみませんか?

面白かったのが、コーヒー占いの紹介部分。世界各地で行われていて、底に残った飲み残しの模様で運勢を占うというもの。粉の残るトルココーヒーでは結果が分かりやすいため、トルコでは特に盛んだそうです。

一部をご紹介すると、コーヒーを飲んだ後に

・満月のようにコップの底の形にそって、丸く飲み残しの液体がのこる
→今日は何をやってもうまくいくラッキーデイ!

・半月のようにコップ底半分ほどが薄く残る
→何事もなく平穏無事に過ごせる日。でも、でしゃばりは禁物。

・三日月のようにコップの底に三日月型に薄く残る
→最悪の一日になりそう。気分転換にコーヒーを飲もう。

・どれにもあてはまらないまばらな飲み残し
→良いことも悪いことも色々起きるジェットコースターのような日。

大雪

あなたの飲んだコーヒーの結果はいかがでしょうか…?
このほかにも、人や鳥など何に見えるかでも占えるそうですので、気になった方はぜひ手に取ってページをめくってみてください♪

寒い日は室内で仲間と一緒に、わきあいあいとコーヒーブレイクを楽しんでみてはいかがでしょうか?

大雪

-今回のここに注目!-
「ああ、これでコーヒーカップを手にすることができなくなった」
フランスの文学者ルソーの言葉ですが、こんな風に何かを愛してこの世を去れるのはある意味幸せかもしれません。ルソーまでとはいかずとも、あなたも自分の好きな豆、好きな味わいをこの本で探してみませんか?

 

■コーヒー語辞典:珈琲にまつわる言葉をイラストと豆知識でほっこり読み解く

著者:山本 加奈子
監修:村澤 智之
出版社:誠文堂新光社
定価:本体1,500円(税別)
単行本:199ページ
ISBN:9784416615973